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日本人とは?
こんにちは、西八王子教室中1英語担当の太田です。
今回のブログは私が最近読んでいる本についてです。
おそらくこのブログを読んで下さっている皆さんのほとんどは日本人だと思いますが(そうでない人はすみません)、皆さん自身はそもそも日本人とは何なのか、日本人らしさとは何かという事を今まで考えたことはありますか?
ほとんどの人は日常において、このようなことは普通考えないと思います。
これまで私自身もそのようなことを考えることは無かったのですが、この間ふと「日本人らしさとはなんだろう?」いう疑問が浮かびました。その疑問を解決するために色々と本を読み漁った時に出会ったのがこの本です。
Ruth Benedict “The Chrysantheum and the Sword”
文化人類学者のルース・ベネディクトによる『菊と刀』という本です。
この本は、日本人とは何なのかを研究する「日本人論」の先駆け的なもので、とりわけ戦前~戦後すぐにかけての日本人の性格、文化、伝統、礼儀作法等をかなり詳細に記述しています。
その中でも個人的に印象に残っているのが本書の最初に書かれているこのフレーズ、
(ここでせっかくなのでここで新しい単語も覚えましょう)
‘The Japanese are, to the highest degree, both aggressive and unaggressive, both militaristic and aethetic, both insolent and polite, rigid and adaptable, loyal and treacherous, brave and timid, conservative and hospital to new ways.’
「日本人というのは極度に、攻撃的でもあり非攻撃的であり、軍国主義的でもあり美的であり、また無礼であると同時に礼儀正しく、厳格でありながら融通が利き、忠実なこともあれば裏切り、勇敢で臆病でもあり、保守的だが新しい事に関しては寛容である。」
(日本語に訳された本もありますが、手元に無いので直訳してみました。)
これを読んで「なるほど」と思いました。確かに世間一般の認識として、また海外の人からみたら日本人は礼儀正しく、忠実で勤勉だという単一の印象を抱く人が多いですが、この本が指摘する通り日本人はそれと対を成す要素が他の国の人と比べてかなりあるのです。つまり、このフレーズから分かる日本人らしさとはいわゆる「本音と建前」であり、それが私達の生活の中にそれが深く根付いていることに改めて気づかされました。
「灯台下暗し」という言葉の通り、私達は意外にも自分達自身について考えることが少ないわけですが、グローバリゼーションが叫ばれる今だからこそ、一人ひとりが自分自身の国や文化を知り、それを発信することが重要ではないでしょうか。