コラム
志學舎保護者会 ~教育誌から~
どんな親でも、自分の子どもを立派な大人にしようと子育てをしていると思いますが、立派な大人とは、どういうことかは、明確に自覚していないかもしれません。
立派な大人とは、自分の置かれた状況に対して誠意を持って対処する人間、他人をむやみに傷つけない人間、社会的な行動が取れる人間、新しいことにチャレンジしていける人間、経済的にも精神的にも自律=自立している人間、そんな人間に自分の子どもがなってほしいということではないでしょうか。
しかし、そういう大人に子どもを育てるためには、どうしたらよいのか、はっきり分からないのも確かです。子育てに迷いを感じるのは、親なら誰もがそうだろうと思います。今回は、どういう子育てをしていけばよいのか、この「どういう」という視点を考えたいと思います。それは、勇気付けの視点で子育てをしてみてはどうかということです。
自分を自分で励まし、背中を押せる人間に育てれば、上記のような立派な大人になっていくはずです。立派な大人とは、何も成功ばかりしている人間ではなく、失敗した時は、自分で立ち上がり、そして、普通の時は、当たり前のことが出来る大人のことです。
ぜひ、有名人や大金持ちの大人を子どものモデルにすることなく、子育てをしてほしいと思います。勇気ある人間にしていけば、必ず、「自律=自立的な大人」になっていくのですから。
≪子どもに勇気付けを行なう際の視点ですが、5つあります。≫
1.存在を肯定する=当たり前に出来ている点を認める
2.子どもが、さらに良くなるために悪い点は、指導する
3.結果が悪くても、プロセスでいい点を認め、指摘する
4.満点から見るのではなく、達成できている部分を認める
5.上下関係の視点ではなく、親子対等な視点で話をする
この勇気付けの視点を参考に子育てをしてほしいのですが、特に、1と3の項目を意識しながら、子どもと接してみてください。結果も重要なのですが、その結果を出すためには、プロセスを正しいものにすることが重要なことなのです。
プロセスの中で少しでも良い点があれば、ぜひ認めてあげてください。それを積み上げていけば、プロセスがドンドン改善されていくはずです。また、テストの満点や平均点を基準にして評価をするのではなく、取ってきた得点を基準にして、出来ている点を認めてください。例えば、60点なら、まずは「60点分は理解している」ということを認め、その次に「理解していない部分をなくしていこう」というように、アプローチをしてください。
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