コラム
志學舎保護者会⑩ ~教育誌から~
◇いつもいつも叱られていると、子どもは自分に自信が持てなくなるので、失敗を恐れ、何事に対しても臆病になっていくものです。そんな子どもを私は、随分と沢山見てきました。
◇先日もあるスーパーでこんな会話をしている親子を見つけました。その時の子どもも、自分に自信のない子どものように見えました。
お母さん:「何が欲しいか言ってみなさい。」
子ども:「え~…。何がいいかな…」
お母さん:「これはどう?これがA君には良いと思うわよ!」
子ども:「え~…。お母さんがこれがいいって言うなら、それでいいよ。」
お母さん:「あなたが選ぶのよ。あなたの欲しいのは、どれよ!」
子ども:「だから、これでいいよ。」
お母さん:「これで本当にいいのね!あとでブツブツ言わないでよ!」
子ども:「…いいよ。」
◇このお母さんと子どものやり取りを見聞きしていて、お母さんは、子どもに選ばせようとしているけれども、結局は、お母さんの意向を押し付けているだけです。
◇子どもは、母さんの顔色を見ながら、必死に自分の欲しいものを探そうとしていますが、お母さんの迫力に負けてしまって、結局お母さんの言うとおりにしてしまいました。もう少し踏ん張れば、彼は自分の気持ちを言えたのに、とうとうお母さんに負けてしまったのです。
◇私が心配するのは、お母さんの無自覚さです。お母さんは、子どもに選ばせたように思っていますが、実際はお母さんが何でも決めているのです。きっと、この親子は、大体のことが、子どもがもじもじして、業を煮やしたお母さんが決めて、一件落着になっているはずです。
◇これでは、子どもの自主性は育たないものです。こういう状況が読者の皆さんにもあるかないか、ぜひ、振り返ってください。
◇子どもの全てを何でもかんでも決めてしまうお母さんであってはいけません。子どもの気持ちを引き出して、子ども自信が選べるような状況を考えてみてください。
結果的に、自分の気持ちを押し付けることのないように。
あなたが決めるまで待ちます。
キミが決めるまで待つ。
自分で決めるんだぞ。
キミが決めなさい。
チャンネル登録、HPのお気に入りに登録お願いします!