コラム
志學舎勉強会① ~アドラー心理学から~
志學舎では、アドラー心理学に基づいた生徒指導法について学んでいます。
今日の内容はこれです。
「人は正しいことをして注目されないと
時に『負の注目』を集めようとする。
人生をみじめにするような努力はやめるべきだ。」
勉強をして優秀な成績を取ること。グレて非行に走ること。この二つは正反対な生き方のように見えて、実は同じ目標を追いかけた生き方だ、とアドラーは考えました。二つの目標は、親や周囲から注目を集めたい、という意味で完全に一致するからです。
子供は誰もが全力を傾けて親に認められようとします。アドラーはこれを「優越を求める努力」と呼びました。しかし、頑張っても勉強で一番になれない、と思った時、子供は戦略を転換します。だったら運動で一番になろう。それでもダメならば、今度は音楽や絵画などの芸術で。それでもダメならば……。最後非行や犯罪で注目を集めようとするのです。
人は「ほめられる」という「正の注目」を得られないとわかると、「叱られる」という「負の注目」を集めようとします。マザー・テレサは「愛情の反対は無関心だ」と言いました。無視されるくらいならば、叱られた方がいい。子供はそのように思うのです。
そして、その人生への態度がそのまま大人になっても残る場合がある。大人でさえも、「正の注目」を得られなければ、「負の注目」を得ようとしてしまうのです。
しかし、その考え方では人生はうまくいきません。幸せになることはできないのです。ですから「負の注目」を得るのではなく、たとえ小さくても「正の注目」を集める努力をしなくてはいけません。人生をみじめにする方向への努力をやめなければならないのです。
志學舎の先生、
子供たちが「正の注目」を集めるように精一杯応援しよう!