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よんをほむ①~ほどよくひんやり~
こんにちは、豊田教室の土井です。
夜はずいぶんと過ごしやすくなってきましたが、昼間は依然として太陽がお元気ですね。
季節の変わり目なので体調管理には気を付けなければ…
エアコンや扇風機で気温の調整をするのも一つの手ですが、日本には昔から「おはなしを聞いて涼しくなろう」という手段もあるので、本屋さんで涼しくなれそうな本を探索。
読書の秋とも言いますし…。
かといってシリーズものだと重たい感じがするので、1巻完結で読みやすそうなものを探しました。
小野不由美さんの『営繕かるかや怪異譚』!角川文庫、2018年出版。
『十二国記』や『ゴーストハント』で有名な作家さんです。
短編集になっているので、少しずつ話をかみ砕きながら読み進めることができます。
建物を修理する若き営繕屋さんを軸に、色々な人間模様を描きながらの怪異のお話。
ほんのりと恐いので、夜中にトイレいけなくなるようなお話はないです、ほどよい感じです。
頭の中で家の間取りや、町の地図を思い浮かべながら読むと面白い。
個人的には「雨の鈴」というお話が好きです、文章を視覚で読んでいるのに、聴覚に訴えるお話。
小学生や中学生に向けては、「異形のひと」というお話が刺さるんじゃないかなぁという気がしました。
是非とも主人公の気持ちに寄り添いながら、読んでいってほしいです。
本当は、心優しい人。
様々な話の中で、こわいなぁ、いやだなぁという怪奇現象に対して、どのような解決の仕方をしているのか、というところを意識して読んでいくと、色々と味わい深いです。
夢枕獏さんの『陰陽師』シリーズの、柱から出た腕がひらひらしてるやつを思い出しました。
通じるところはおおいにあると、思われる。
ちなみに「本読むの嫌いじゃないよ!長いのもドーンと来い!」という方は『十二国記』おすすめです。
たくさん魅力的なキャラが出てきます、アニメ化もされています、物語の設定も深い。
最新刊が出たので本屋さんが盛り上がっていますが…まだ読んでいないんですよねぇ、また最初から読み返そうかなぁ。
これからどんどん夜が長くなっていきますので、うまい時間の使い方をして色々面白い本を読みたいです。
せっかくなので、また面白かった本をちょこちょこ紹介したいと思います。
以前もおすすめの本をテーマごとに取り上げていますので、興味があれば「海に沈んでブックブック」シリーズをご覧ください。