高校部(東進)
政治学について②~小選挙区制~
こんにちは。東進衛星予備校西八王子南口校の中村です。
前回に引き続き、今回も政治学についてのブログです。
今回のブログは「小選挙区とは何か?」をテーマに書いていきたいと思います。
前回のブログ「政治学について①」(2020.09.12)
~小選挙区制~
小選挙区制とは「一つの選挙区から議員一名を選出する」制度です。
全国を議員定数と同じ数の選挙区に分け、それぞれの選挙区から一番票を得た候補者を議員として選出します。
まずは、この選挙制度のメリットについてみていきたいと思います。
メリット
①選挙費用が抑えられる
→小選挙区制は細かいブロックに分けられ、その中から一人を選出する選挙制度です。なので、候補者側からすれば移動距離が抑えられ、また各政党が各選挙区に擁立する候補者は一人で済み、政党からの余計な支出が抑えられます。
②有権者との結びつきがより固くなる
→小選挙区制は、一つの選挙区において得票率(票を獲得した率)が一番高い人が当選します。つまり、選挙区の有権者の多数派との結びつきが強くなると言えます。
こうしたメリットに対して、つぎはデメリットの方を見ていきたいと思います。
デメリット
①死票が多い
→得票率が一番高い候補者が当選するという制度のため、そのほかの票(=ここでは少数派の有権者の意見)が国会に反映されなくなってしまうというデメリットです。
②ゲリマンダーが起こる可能性がある
→ゲリマンダーとは、特定の党や候補者に有利になるように選挙区を恣意的に決定・変更させることです。アメリカのゲリーという政治家が自身の政党に有利になるように選挙区の区割りをしたところ、サラマンダーという精霊に似ていると言われたところからこの名前が付いた。
以上のような制度が小選挙区になります。
衆議院の選挙制度は1994年まで、この小選挙区制が採用されていたのですが、細川連立政権のもとで「小選挙区比例代表並立制」と姿を変えたのです。
次回のブログでは「比例代表制」について解説していきたいと思います。