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欧州難民危機①
こんにちは、志學舎豊田教室の教室長の西尾宣昭です。
世界中でコロナウィルスの影響により、様々な問題が起きておりますが、特に難民については深刻な問題のようなので、考えてみたいと思います。
5年前のこの時期、ヨーロッパは深刻な問題に直面していました。欧州難民危機です。
というわけで、数回に分けて欧州難民危機についてのお話をしようと思います。初回のテーマは『難民とは何か』ということです。
「難民」は国際的には人種、宗教、国籍、政治的意見などの理由から、自国にいると迫害を受ける恐れがあるために庇護を求め、他の国に移動した人々だと定義づけされています。これは1951年の難民の地位に関する条約(難民条約)で定められたものです。難民自体の問題は第一次世界大戦後、ロシア革命などにより大量の難民が発生して以降、国際的なものになっていました。
第二次世界大戦後には、パレスチナ、レバノンなどで内戦がおこり、難民はさらに増加しました。これを受けて、国連難民高等弁務官事務所(United Nations High Commissioner for Refugees:通称UNHCR)が設立されました。ちなみにこの組織の長として「難民高等弁務官」がいますが、日本人の緒方貞子さんがこの役職についたこともありました。
難民条約の定義から分かることが二つあります。一つは国内避難民について、何も定めていないことです。国内避難民は、他の国には移動しないものの、紛争などによって住む場所を失い、非難している人々のことです。UNHCRが一定の対応を行っているものの、国際法的な保護は難しいのが現状です。
このように、難民について国際法的な制度は不十分であると言えるでしょう。内戦は今日でも続いており難民は増え続けています。今後国際社会が難民にどのような対応をしていくのか、見ていきたいですね。
志學舎 豊田教室 教室長 西尾宣昭
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