高校部(東進)
”西”豊田駅 ~Part.2~
こんにちは。東進日野豊田校の細川です。
前回に引き続き、”西”豊田駅に関してご紹介させて頂ければと思います。
前回のブログ
駅を新しく建てるとなれば「費用は自治体さんがご自身で負担して下さい」というのがJR東日本ないしは管轄官庁の国土交通省の見解でした。
その上JRは、「新しく建てるのであれば日野駅と同等の集客は見込めるようにして下さいね」という条件も追加で示していました。
これを受けて日野市は、西豊田駅を2025年に開業すると想定して、その際の集客見込みと建設費の予想を立てました。
ところがその結果が西豊田駅建設にとっては、身も蓋もないですが絶望的な数字になってしまったのです。
集客見込みに関しては2025年と2030年がそれぞれ約1万人であり、日野駅の約2万7千人と比べて遥か及ばないことが明らかになりました。ここに追い打ちをかけるように、建設費の見積額が約80億円に上ったのです。
日野市の一般収入の額が約720億円であるので、その9分の1にもなってしまったのです(社会福祉や教育その他への支出の必要性を鑑みると、相当厳しい数値だと思われます)。
これでは日野市としては西豊田駅開業を進めたくとも現実が厳しすぎるのです。
以上、これまでの西豊田駅に纏わる展開を見てきましたが、この有り様でしたので最終的には「西豊田駅誘致事業の断念」という形で決着したのです。
昨年の12月に日野市が市民に対して事の顛末を説明する機会を設けて、当該政策は終わりを迎えました。現在は、交通空白地帯の西平山にバス網を整備しようという動きが出ているようです。
いかがでしたでしょうか。ちょっとしたトリビアでした。
事実、豊田駅を電車で出て1分ほど進んだ地点に「西豊田駅早期実現を!」と書かれた看板が設置されていたのですが、今では撤去されています(私が気を付けて見ていないだけかも知れませんが)。
西豊田駅新設を望んでいた市民は一定数いたでしょうから、彼らの無念を行政は看過せずに代替案を示していくべきだと考えます。
東京の西に駅一つ建てるのにもこれだけの利害対立と財政面の困窮具合が絡まりあう訳です。世の中で様々なプロジェクトを立ちあげ運営しようとしている方々には、頭が上がりませんね。
<参考資料>
・「(仮称)西豊田駅誘致事業の断念に関する説明会を実施しました」
日野市HP, http://www.city.hino.lg.jp/shisei/machidukuri/kotsu/1012704/index.html (最終閲覧2020.10.7 以下同じ)
・「『西豊田駅早期実現を!』結構前から中央線沿いにあるけど… 日野市役所に『実現するの?』と聞いてみた」
livedoor NEWS, https://news.livedoor.com/article/detail/14348314/
・「令和元年度日野市一般会計歳入歳出決算書」
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