コラム
合宿:今昔物語~「餅つき大会」から「寅さん」まで~
こんにちは。志學舎本部の岩田です。
以前、私も中学時代に志學舎で過ごしたことを書きました。やはり一番の思い出は「夏期合宿」です。
中学2年のときに初めて夏期合宿に参加しました。当時から長野県の志賀高原で4泊5日だったと思います。学校の修学旅行でもせいぜい2泊3日。それを4泊5日も家の外で生活するのは初めてのことで緊張しながらもワクワクしていました。
覚えているのは、英語の授業、というわけではなく、やはりみんなでやったレクレーションでした。ハイキングをしたり、近くの草原で草野球をしたり、宿の庭で餅つき大会をしたり。これだけ長時間、友達や先生といっしょに過ごすのは初めてで、とにかく楽しかった!!
<部屋に集まる同級生たち。みんないい笑顔。>
<教室での1コマ>
<みんなで餅つき大会>
<餅つきに参加する水本先生(写真右)>
<お餅をもらう行列。ちなみに、左後列で青いシャツに白いお皿をもって下を向いているのが当時の私です。>
翌年の中3でも合宿に参加。この時は、前年の楽しさ全開の合宿から一転、朝から晩まで教室でひたすら勉強、勉強の日々。休み時間にも暗記テストなどの課題が次々と出されて必死に勉強したのを覚えています。
合宿最終日に振り返りの作文を書きました。私の書いたその時の作文が、その後、何十年も志學舎の「合宿のしおり」に掲載されました。
夏期合宿の意義と目的
・・・・・・予習や暗記など、自由時間だけではとうてい足りなかった。10分休みを全部使って勉強にあてたり、朝早く起きたりしてやったほどだった。睡眠時間も、自分にとっては少し短く,眠いときもあった。とにかく大変だった。 しかし、今、こうして無事に合宿を終えることができた。これほど大変だったのも、今日で終わり。今考えると、本当にびっしり詰まったスケジュールを、まあまあこなせたな、と思う。一日中家にいても、今まで決してやったことのない勉強量。 今回、きつさの中にこれだけを終わらせたことは、これからの家での勉強に大きなプラスをもたらすと思う。夏休み後期からもずっと続く勉強。少しぐらいきつくとも、「合宿の時はあれだけ一生懸命やれたのだから・・・。」と自信をもってすることができるだろう。合宿そのものでの学力向上も必要だが、それ以上に、一生懸命やればできないことはない、という自信がこれからの学習にあたって、自分自身を勇気づけてくれると思う。 「夏期合宿の感想」からの抜粋
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そして、今度は私自身が引率者の一人として合宿に参加すること10回以上。主に中3の英語を担当しました。当時は若さのあまり、例文暗記テストを合格するまで再テストを休み時間をつぶしてでも繰り返す、という手加減なしの内容で、私の授業前になると保健室に行く生徒が増えた、なんていうことも。今振り返るとたいへん申し訳なく思います。
4日目の夜、合宿まとめテストが終わると、恒例の打ち上げ集会。この時ばかりはみんなで楽しく、と我々教師もいっしょになって盛り上げました。ちなみに私の役は毎年これでした。
<映画「男はつらいよ」の「寅さん」もどきに扮して輪投げ屋で景品を広げる>
この直前のテストまで一生懸命勉強に取り組んだ生徒たちに何とか楽しんでもらおうとの一心でした。
昨年まで42回続いた夏期合宿は、昔も今も熱気にあふれ、朝から晩まで限界に挑む生徒と教師の真剣勝負。同い年の友達が頑張る姿に刺激を受けて学習スイッチが入り、2学期以降にグンと成績を伸ばしていった生徒を多数見てきました。
先ほどあげた合宿の感想文でも書いたように、私自身、10代という多感な時期に志學舎の夏期合宿で生徒としてこうした経験を得られたことは大変貴重なものでした。とくにその後の高校受験や大学受験に向けた長時間学習を、集中力を切らさずに乗り越えられた原動力となったのは間違いありません。
また、引率者として参加した時も、生徒たちがひたむきに頑張る姿にとても感動し、またたくさんのパワーをもらうことができました。感謝の気持ちでいっぱいです。