こんにちは。東進衛星予備校日野豊田校の細川と申します。

 

さて、予備校のスタッフとして日々働いていると、否が応でも色々な大学の名前を見かけます。首都圏の有名大学から地方の大学に至るまで、日本国内でも数多大学は存在するわけです。
今回はそのような大学の中で、個人的に奇抜（面白いという良い意味で）だなと感じている学部を三つほど紹介させて頂きます。
当該学部に日頃から関わっていらっしゃる方からすれば今更なんだという話かとは思いますが、何卒ご勘弁ください。

 

①神戸大学海事科学部

最初にご紹介するのは神戸大学の海事科学部です。国公立大学の中では唯一の海事科学部でしょう。元々は川崎造船所の創立者の遺志を汲んで創設された川崎商船学校という名称で、2003年に神戸大学に統合される形で海事科学部になったそうです（大阪大学の外国語学部に似ていますね）。
学部紹介パンフレットによれば、海洋を舞台にした人間活動が海事であり、自然界におけるエネルギーや物質の循環という環境的側面は勿論資源のグローバルな輸送・物流も含めて海洋にまつわる人間の営み全般を総合的に学習していくのがそのモットーでしょうか。
現在はグローバル輸送科学科・海洋安全システム科学科・マリンエンジニアリング学科という三つの学科から構成されているようで、グローバル輸送科学科とマリンエンジニアリング学科が８０人、海洋安全システム科学科が４０人という定員構成になっています。
キャンパスはその特質故に大阪湾に面した深江地区という場所にあり、工学部や法学部などのキャンパスがある六甲台という場所からは自転車で３０分ほど離れた場所に存在しています。それもまた（良くも悪くも？）特徴ですね。

 

②山梨大学生命環境学部(地域食物科学科)

続きましては、山梨大学生命環境学部の地域食物科学科です。それだけ聞けば普通の学部にも思えますが、この学科には日本唯一の「ワイン科学特別コース」が存在するのです。
山梨県が果物の生産で有名な事は広く知れ渡っていますが、それ故に当然ワインの生産量も日本随一な訳です。そんな地理的アドバンテージをフル活用して、ブドウやワインに関する高度な専門的知識伝達と技術育成を行ってきたのが当該学科であり、大学ＨＰによればその歴史は1947年にまで遡るとのことです。
何とも凄い学部ですが、恐らく皆さんの心配は「ワインの学習だと銘打って未成年飲酒を黙認してはいまいか」ということでしょう。事実私もそこは同様に思っていました。
ただ大学ＨＰに「テイスティングなどが必要な科目は３年生からの受講となります」という記載があり、尚且つ学部の教授も大人である以上、恐らく杞憂かと思われます。
科目名としても「ブドウ栽培学実習」「ワイン製造科学実習」「ワイン品質評価学」など一般的な大学ではまずお目にかからないであろうものになっています。この方面に興味がある方にはうってつけではないでしょうか。

 

③千葉大学園芸学部

学問のベクトルとしては山梨大学のそれと類似していますが、園芸学部という学部も国公立大学では数少ないものです。
園芸学専門という事で、キャンパスも庭園がありますし、就職先も農林部門や食品部門がある程度の割合を占めています。所定の単位を取得すれば学芸員や樹木医補、食品衛生監視員など専門の資格を取得することも可能なようです。
また、千葉大学全体で今年度から短期留学が卒業の為の必須要件になったこともあり、否応なしに他国に行きその実情を見る機会が出来るわけですが、日本とは違った食品管理の仕方や水循環の利用、緑地開発のやり方などを直接学べるとプラスに捉えることが出来るでしょう。
くれぐれも、「園芸って準国営放送でたまに流れる５分番組のやつでしょう？」「土に種植えて水と養分あげれば育つじゃん、大学で専攻までする意味あるの？」とか食って掛からないようにしましょう。表層的な言語からの印象だけでは、到底深淵な全体像は見えてきませんので。

 

以上、３つの大学と学部の紹介でした。興味があったら、皆様もご自身で調べてみてください。閲覧誠に有難うございました。

 

 

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