国語が大好きなキミへ①

2020.12.04 コラム

次の話、読んで。

「ここから北へ北へとすすんでいったある南の国に、たいへんかしこい、ばかな男が住んでいた。ある朝、夜が明けてあたりが暗くなったので、男は目をさました。外は素晴らしく良いお天気で、雨がザアザアふっていた。そこで男は、『よし、今日は山へ魚つりに出かけよう』と考えて、よく手入れのいきとどいた、さびた鉄砲をもってうちを出た。なだらかなけわしい山道をどんどんのぼっておりていくと、まもなく木の一本もない森へ出た。そこで男が、はえていない木にのぼって、砂浜に腰をおろして待っていると、やがて、見たこともないような、あたりまえの魚が、波をけたててのろのろと泳いできた。男は、すかさず鉄砲をかまえて、ドーンと一発ぶっぱなした。弾はねらいたがわずみごとにそれて、魚はバッタリと生き返った。男は、「ちきしょう、うまくやったぞ！」とさけんで、魚をひっつかみ、大急ぎでゆっくりと走ってうちに帰った。男が、それを料理して食ってみたところが、なんとほっぺたが落ちるくらいまずかった。そこで男は、魚をみんなにわけてひとりじめにし、骨と身と皮をのこして、すっかりたいらげてしまった。あまり腹いっぱいに食べたので、おなかがペコペコになったそうな。」
（引用：「あくびが出るほどおもしろい話」作　松岡享子）

ゴメン。間違って他の話、載せてしまった。

こんな文章がテストに出たら、教室中大騒ぎになるかもね。

【付録】
「カンカン照りの雨の日に、たった２歳のばあさんが、75歳の孫連れて、まっすぐまがった坂道を、上から下へとかけ登り、……」
こんな言葉遊び、したことあるよね。
逆のことを同時に使う矛盾(むじゅん)の面白さ、
ほとんどの小学生が経験することだね。

しかし、真面目な文には、絶対に同時に使わないでね。