コラム
水本代表、志學舎を語る㉚
中学受験への挑戦③
こんにちは。志學舎代表の水本です。前回の続きから。
中学受験を始めて間もないころのある年の秋、小学6年生の受験科算数を担当していたもう一人の先生が急遽退職することになって、2クラスあるのに算数の担当者が私だけに。同じ曜日・時間帯で組んでいた時間割を変更するのも難しい。
思案した結果、2クラスを私一人でみることに。当然、2クラス同時に講義することはできません。幸い、6年生の秋ともなると、ほとんどの単元はすでに習っています。したがって、授業は問題を解く演習を主体とした形式にして、私はといえば、教室と教室の間の廊下に立って、質問が出たら個別に答えて回りました。緊張感を持たせて授業に集中してもらうために、開始前には生徒全員、目を閉じさせて静かにさせたあと、私から今日やることや注意すべきことなどを話し、生徒たちをしっかり落ち着かせてから演習授業を行いました。入試直前期には「君たちは大丈夫。誰にも負けない。」と毎回のように話して聞かせました。
こうして臨んだ入試本番。はたしてその結果は。
これが驚いたことに、これまでで一番良い合格実績が出たのです。生徒たちが頑張ってくれた結果であったのは間違いないのですが、そこで私はハッと気づかされました。それまでの私の悩みは、「こんなに一生懸命教えたのにどうして成績が上がらないのだろうか。やはり私の教え方が悪いからなのだろうか」ということでしたが、それは見当違いでした。生徒の成績向上に一番大切なのは、「教え上手」ではなくて「やらせ上手」の教師だったのだ、と。いくら教え込んだとしても、最終的には生徒自身が問題をたくさん解いていかなければ実力はつかない。生徒たちが結果を出して私に教えてくれたのです。
それからというもの、私の受験指導は変わりました。教え込むのではなく問題を解かせる。具体的には「四科のまとめ」に的を絞って3周でも4周でも繰り返し徹底的に問題を解かせることを心掛けました。そこから合格実績も良くなっていったのを覚えています。
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