いまだに信じていることがある。

中学生の時の数学の先生の話。

 

「『円の面積を求めよ』という問題があるけど、
答えは全て『０(ゼロ)』だ。」

 

「はあ？」

「半径×半径×3.14(円周率)で出すんじゃないの？」

 

「『円』って一体なんだ？！　前の時間でその定義を習ったろう。
そお、『平面上のある点から、距離が等しい点の集合』。

 

 

つまり、“点の集合”だから、面積はない。
数学では、『点』や『線』は面積がないんだ。

 

だから、点の集合である円に面積はない！」

 

「先生なのに、こんなこと言っていいの？」

 

 

 

「正式に言うなら、
『円の内側の面積を求めよ』だ。」

「いまだに、円の面積の問題が出て、
答えを『０(ゼロ)』と書く勇気はない。」

 

 

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