高校部(東進)
大学入試の基礎知識⑩
こんにちは。
東進多摩センター駅前校校舎長兼志學舎多摩センター教室副教室長の福岡広徳です。
大学入試の基礎知識についてシリーズで実施します。
学校推薦型選抜は、2020年度まで推薦入試と呼称されていた試験方式となります。
受験者が出身高校からの推薦を受け、高校が発行した調査書と面接や小論文などで合否を判定する試験方式です。
2020年度入学者選抜実施要項(文部科学省)では、「出身高等学校長の推薦に基づき、原則として学力検査を免除し、調査書を主な資料として評価・判定する入試方法」と記載されていたが、2021年度入試からは、「原則として学力検査を免除し」が削除され、調査書・推薦書等の出願書類だけでなく、総合型選抜同様に各大学が実施する評価方法(小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、教科・科目に係るテスト、資格・認定試験の成績など)または共通テストの活用のいずれかが必須化されました。
学校推薦型選抜は、大きく分けて指定校制推薦と公募制推薦とに分けられます。
指定校制推薦は、大学が指定した高校からのみ出願ができる方式です。これは、高校と大学との間の信頼関係によって成り立っている制度であり、推薦されればほぼ合格できます。ただし、推薦できる人数(推薦枠)が限られていますので、推薦を受けるためには高校内での選抜に勝ち残る必要があります。
公募制推薦は、どの高校からでも出願できる。通常は面接や小論文などで判定されるが、共通テストを課される場合もある。また、高校1 年生から3 年生の1学期までの全教科の「学習成績の状況」(旧「評定平均」)が大学の定める基準を超えていることが出願の条件となっていることが多く、部活動や生徒会活動、ボランティア活動などが評価の対象になることもあります。
また、2021年度入試からは出願時期が11月1 日以降、合格発表時期が12月1日以降に変更された。入学前教育についても総合型選抜と同様に積極的な実施を求めています。
◆国公立大学の学校推薦型選抜
国公立大学の学校推薦型選抜は基本的に公募制推薦であり、共通テストを課す大学が多い。また、過疎地の医師や教員の確保を目的として、大学卒業後に地元で就職することを前提にした「地域枠推薦」が医学部や教育学部で実施されているところがあります。
学校推薦型選抜の募集人員の割合は、国立大学では2018年度の12.5%から2020年度は12.8%と増加していたが、2021年度は12.5%に減少しています。また、公立大学では2018年度の25.5%から2021年度には26.3%へと増加しています。
◆私立大学の学校推薦型選抜
私立大学の学校推薦型選抜は、公募制推薦のほか指定校制推薦を実施している大学が多く、また、私立大学の学校推薦型選抜では、併願が認められている場合もあります。通常の学校推薦型選抜のほか、スポーツ推薦、高度な技術が求められる特別推薦(いわゆる「一芸入試」)などもあります。(早稲田大や龍谷大などは指定校制推薦で共通テストが必須となっている※ 合否に影響はない)
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