こんにちは。志學舎みなみ野教室の大越です。

皆さんは、物事を考える際に先入観や偏見を持たずに考えることができますか？
これはとても難しいことだと思います。しかし、帰納法という思考方法を用いると、先入観や偏見を切り捨て、物事を純粋に考えることができるのです。

帰納法とは、実験や観察、経験などによって得た具体的な事例から共通点を見出し、一般的な法則を導く思考方法です。帰納法といえば、高校数学に学んでいる人は、数学的帰納法を思い浮かべるのではないでしょうか。

実際、これらの本質は同じです。
帰納法という考え方を思いついたフランシス・ベーコンは、正しい知識を習得するのに障害となる従来の先入観や偏見を「イドラ」と呼び、大きく分けて四つのタイプに分類しました。ここでは分類について詳しく説明しませんが、この四つのイドラをベーコンは批判し、自然や社会に起こる出来事すべてを神の仕業とする“非科学的”な方法に反対し、実験と実証によって様々な事実を見つけ、それらを組み立てながら物事の本質を明らかにしていく思考法を生み出しました。

例えば
・犬は死ぬ。
・虫は死ぬ。　　　→　・動物は死ぬ。
・人間は死ぬ。

つまり、帰納法という考え方は、人間の偏見や先入観を切り捨て、物事の本質を見抜くための考え方であるということです。
実際に物事を考える際は、無意識的に先入観を持ってしまうものですから、大事なことを決めるときは帰納法を用いるよう努力し、物事の本質をとらえることを意識するといいかもしれませんね。