こんにちは。
東進多摩センター駅前校校舎長兼志學舎多摩センター教室副教室長の福岡広徳です。

前回からの続き

東京理科大　経営学部ビジネスエコノミクス学科
　　　菅原慎矢准教授インタビュー

■経済学を学ぶきっかけ、介護を選んだきっかけ

菅原准教授は、高校生の頃、政治学を志していたという。

「高校生の頃は、いわゆる文系で、国際政治を学びたくて大学に入りました。
より政治の世界を知りたいと思い、国会議員の選挙区の事務所でアルバイトをしました。早朝から深夜まで、講演会を５分単位で掛け持ちして演説して、さらに国会にも行く。また、寝る暇もなく働いているのを目の当たりにして政治の世界の厳しさを感じ、自分には研究者が向いていると思ったのです。研究する分野も、政治学ではなく、システマティックに社会問題を取り扱う分野が良いと思い経済学を選び、中でも数学を使う分野を選んで統計学を学びました」

菅原准教授は経済学の中でも、現在は日本の介護問題をテーマにしている。

介護問題を選んだきっかけをこう話す。

「もともと統計学を専門に取り扱っていたのですが、介護分野の研究をする若手がいないかということで声をかけていただき、やってみると非常に興味深い分野でしたので、それから１０年ほどが経ち、今では専門になりました。
介護分野におけるデータは今まで表に出ることが少ない領域でしたが、近年は情報公開が進み、多岐にわたるデータを入手できるようになりました。伝統的に経済学が取り扱ってきたようなデータではなく、もっと詳細なデータが大量にある。そのビッグデータから有益な情報をどう取り出すかということになると、それはまさにデータサイエンスですよね。
ですから、データサイエンティストとしても介護分野を研究するのは面白く、社会科学の研究者としても、社会問題として重要な介護分野に取り組めることに充実感を感じます」

続く