こんにちは。
東進多摩センター駅前校校舎長兼志學舎多摩センター教室副教室長の福岡広徳です。

前回からの続き

社会学の学び実例①　～関西学院大～

関西学院大　社会学部社会学科
　　　　　清水裕士教授インタビュー

■高校生へのメッセージ

清水教授に、受験生へのメッセージをいただいた。

「やりたいことがすでに決まっているとき、たとえば社会学をやるなら社会の勉強だけを勉強しようと決めてしまわないほうがいいと思います。高校で勉強するすべての科目をしっかり学ぶことが大事だと思います。高校生の間は、何を勉強すると自分のためになるかということはなかなかわかりにくい。
そういったことをわかっていくためにまずは本をいろいろ読んでほしいと思うし、数学や国語、英語などの基本的な勉強をしっかりしておけば、自分の将来は広がっていくと思います。心理学をやるには何を勉強すればいいかという質問が私のところにも寄せられます。論文を読むためには国語力が必要だし、私のゼミでは英語の論文も読むので英語力も必要です。
また、研究では統計を使うので数学も必要です。基礎学力をしっかりと身につけることが自分の関心を形にするのに、一番の近道になります。学生の中には、大学に入ってから高校でやった勉強が自分の卒論に活かせると気づいたと話す者もいます。勉強以外の面では、いろいろな社会問題に興味を持ってほしいなと思います。インターネットで情報を集められる時代になりましたが、ついつい自分が興味ある分野のみに集中してしまうのも事実です。自分の興味、関心以外のところにも視野を広げていけるといいですね。
本が売れない時代だといわれてはいますが、日本の新書はかなり専門的なものが平易な母国語で読めるすばらしい文化だと思っていて、ぜひ高校生のうちから触れてほしいですね。心理学や社会学に関する新書もたくさん出ていますし、そういうものを手に取ってみると大学での研究についていろいろ想像が膨らんでくると思います。」

続く