こんにちは、東進日野豊田校の細川です。

題名からして物々しいと思われるかも知れませんが、今回は一国の首相や都知事に何かあったらどうなるのか、見ていこうと思います。先日小池都知事が入院したというニュースが流れましたね(このブログが世に出る頃には退院されているかも分かりませんが)。小池都知事といえば、６月にも今回同様「過度の疲労」ということで一週間程度入院されていたことは周知の事実です。都知事という立場がどれだけの苦労を伴うものか想像に難くありませんし、我々の想像以上に大変だろうとも思われますのでしっかり休んで頂きたいというのが個人の思い出はありますが、とは言えその間都知事が居なくなっては困る訳です。同様のことは国政に関しても言え、安倍前首相の二回の内閣共に退陣理由は病気の悪化でした(安倍前首相にせよ小池知事にせよまだ体が動くうちに退陣なり入院なりされていますが、急逝という可能性も実際にはありますし、昔の話ですが大平正芳総理は在任中に急逝されています)。

ではこうした時に代理で総理大臣なり都知事なりの役割を遂行する人間が求められることとなりますが、その仕組みはどうなっているのでしょうか。まずは国政から。内閣法という法律の第九条に次のような規定があります。

内閣総理大臣に事故のあるとき、又は内閣総理大臣が欠けたときは、その予め指定する国務大臣が、臨時に、内閣総理大臣の職務を行う。

２０００年４月発足の第一次森喜朗内閣以降、組閣(内閣を構成する)の際に“内閣総理大臣臨時代理”の就任予定者を５名予め指定するのが慣例となっているようです。” 内閣総理大臣臨時代理” とはその字の如く内閣総理大臣に何かあった時に臨時で総理の代行をする人のことであり、これを５人(５人も要らないと思われるでしょうが、二・二六事件のようなことが仮に起こって閣僚級の人物が大量に死傷するかも分かりませんので) 定めておくこととなっています。

今の岸田内閣だと、

１．松野博一官房長官
２．茂木敏光外務大臣
３．野田聖子内閣府特命担当大臣(地方創生担当)
４．鈴木俊一財務大臣
５．金子原二郎農林水産大臣

の５名がこの順位の通りに指名されています。

積極的に想像したくは無いですが、今岸田総理に万が一のことがあれば官房長官である松野博一氏が臨時で総理職を代行することとなります。尚、誰が臨時で総理職を代行することになれど、国会議員によって正当に選ばれた総理大臣という訳ではないので、衆議院の解散や内閣総辞職といった総理大臣”に正当になった者しかできない”と解される事項は行えないという見解が示されています。
(第147回国会参議院予算委員会第14号　平成12年4月25日発言028の津野修内閣法制局長官(当時)の発言より　https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=114715261X01420000425&current=6　最終閲覧2021年10月28日)
難しいですね。

次に都知事に関して…と行きたいのですが長くなり過ぎたので都知事に関しては次回触れます。
従いまして、今回は以上です。閲覧誠に有難うございました。