コラム
京王線のなぞ ~特急の次に速いのは「準特急」か「急行」か問題~
名前からすると、特急の次に速いのは、準特急>急行
と思われるが。。。
たしかに、京王本線内では、速い順に 準特急>急行。
(準特急は急行停車駅「桜上水」「つつじヶ丘」「東府中」を通過する)
しかし高尾線内になると 急行>準特急。
(急行は準特急停車駅「京王片倉」「山田」「狭間」を通過する)
いったい、なんでこんなことに?
ここに1枚の写真がある。
2001年に京王線に「準特急」が登場した頃の電車(ドアの上付近)内に掲示された「停車駅のご案内」。(駅の並び方から、列車の上り新宿方向を前とすると進行方向右側(南側)のドアの上に掲示されたものと分かる。ちなみに、当初は相模原線内に特急や準特急が走っていなかったこともわかる。かつて列車グッズの特売会場で購入したもの。)
列車種別を拡大してみると
準特急はオレンジ、急行はグリーンのライン。
ここで、高尾線を拡大して見ると、
このころは準特急(オレンジ)も急行(グリーン)も「京王片倉」「山田」「狭間」を通過していたことが分かる。高尾線内では速さは同じで、京王本線内では今と同じく、準特急>急行。
そう、つまり、準特急のデビュー当時は文句なく 準特急>急行 だったのだ。
(ついでに言うと、当時、特急(図の赤いライン)は「北野」を通過していたこともわかる!)
では、なぜ、準特急が高尾線内で全駅停車となったのか?
真相はこうだ。当初は新宿 – 北野間を「準特急」、高尾線内を「各駅停車」として運転していた。実際、当時、新宿から準特急に乗ったときには「この電車は北野から各駅停車高尾山口行きとなります」と一々アナウンスされたのを覚えている。つまり、新宿から乗り換えなしで高尾山口まで直通運転していたが、「北野」で「準特急」から「各駅停車」に種別が変更されていた。それが2013年から全区間通しで「準特急」として運転するよう変更されたのだ。
ちなみに、列車種別の序列「準特急(上位>急行(下位)」を逆転するような形で停まる駅と停まらない駅が変わるこのような状況を「千鳥停車(ちどりていしゃ)」と呼ぶそう。(酔っ払いがふらふら歩く様を表す「千鳥足」と同じ由来のようだ。)
主として序列上位の速い電車に乗客が集中するのを避けるためで、このような「千鳥停車」の例は他の私鉄でも見られるようだ。
懐かしさついでに言えば、先の写真の列車種別にあった「通勤快速」もいつしか無くなってしまった。略して「通快」(つうかい)と呼んでいて、文字通り、通勤時間帯の「朝の上り」と帰宅時間帯の「夕方以降の下り」でのみ運行されていた。(今は時間帯に関係なく「区間急行」の名で運行されている。)
そして、今春、「準特急」が無くなろうとしている。話は尽きないが、今日はこの辺で。
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