こんにちは、東進衛星予備校日野豊田校の細川です。

数日前に、トンガの火山で大噴火が起こったというニュースが話題となりました。日本にもその影響の津波が押し寄せ、東日本大震災時の津波などと比べれば低かったものの、共通テストの本試験中止や避難情報の発出など多方面に影響が出ていました。トンガと言えばオーストラリアよりも東にある国で、長崎県の対馬とほぼ同じ面積の島国(「トンガ基礎データ」外務省, https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/tonga/data.html#01, 最終閲覧2022年1月22日)です。
今回の一件が無ければ、地理的にも社会的にも大多数の人にとって馴染みの薄い国だったであろう島国トンガでの噴火が、何故日本にまで影響を与えたのでしょうか？

個人的に印象に残っているのが、この噴火を受けて開かれた気象庁の会見で、担当者の方が「現時点でこれが本当に津波かどうかわかっておりません」「今まで私たちはこういう現象を知りません」「どういったことが起きているのか分かっておりませんので(津波警報や津波注意報の)解除の見込みは今のところたっておりません」と仰っていたこと(「【詳報】気象庁『本当に津波かどうか分からない』今回の津波警報・注意報の経緯を説明」TBS NEWS, https://news.yahoo.co.jp/articles/bc8df4ce134c4b222d252d54a5162b19e8b3af57, 2022年1月16日, 最終閲覧2022年1月22日)。気象庁と言えばご承知おきの通り気象分野の精鋭集団な訳ですが、その方々をして「何だこれは」と言わしめたということ。この時点で相当珍しい事象だということは分かるかと思います。

では、具体的に何が起きていたのか。

専門家の方が仰るには、「空振」がその原因だそうです。「空振」とは文字通り空気の振動のことでして、空気の振動が伝わって海面が下方に押され、押された海面が元に戻る時に潮位の変化が発生したという流れです。海中で起こる津波に暮部大気の振動だったために到達速度が速く、反動でできた波が幾重にも重なったために遠く離れた日本であっても１ｍ程度の津波が押し寄せた、というのが特徴的。ですので地震に伴う津波と異なる以上これは「津波」なのか何とも言えないのですが、津波警報の枠組みで警報を流したとのこと。私がどうこう言える立場ではないのですが、分からないからといって荏苒とするのではなく行動した点は評価すべきではないでしょうか。

という訳でトンガの噴火と津波(広義の)のお話でした、閲覧誠に有難うございました。