コラム
後輩たちへの便り㉑~合格体験記から~
こんにちは。
今回は2021年度の高校受験を経験した、
K・Hくん(大坂上中) からのメッセージです。
【合格校:◎桐朋高 八王子学園八王子高】
「信は力なり」私はその日の頃を今でもはっきりと覚えている。四月のある日、突然西尾先生に桐朋高校を紹介された。聞いたこともない高校名だったため、最初は興味もなく、「トウホウ」という音は右耳から入り、左耳へと出ていった。数日後、学校からの志望調査に答えるために、桐朋高校について調べてみた。自由な校風、設備、進学率など、桐朋は私の心を魅了した。しかし、それと同時にレベルが高く、入学するのが難しいことも知った。新型コロナウイルスにより、社会が不安定な中、本当に合格を目指すことができるのだろうか。私は不安に駆られた。そして、その不安は現実のものとなった。新型コロナウイルスによる休校の影響により、「受験の天王山」と称される夏休みが短縮されてしまったのだ。そして、夏休みはあっという間に過ぎ、私は十分な学力を身につけることができなかった。そのため、休み明けには、ライバルに差をつけられ、自分より学力が低いと思っていた人に追い越されてしまった。学校の定期考査の点数も下がり、私は完全に自信を失った。
気が付けば、勉強を避けるようになっていた。志望校を下げるべきだと自分でも思い始めていた。そんな時、私はある一冊の本と出会った。それは司馬遼太郎の「坂の上の雲」である。開国して間もなく、経済的、軍事的に弱い明治日本が、世界最強と謳われたロシア帝国に立ち向かう物語である。不利な状況の中、最後まで自分たちの勝利を信じて、戦いぬいた日本の姿に私は感動させられた。そしてその物語は、「君は、彼たちのように自分を信じぬくことができているだろうか?」という筆者のといかけで終わった。この本を読破した後、私は、最後まで自分を信じてやり抜くと決めたのだった。その日から、私は再び桐朋をめざして勉強を始めた。
受験まで残り三か月と少ない時間しかなかった。そのため、朝の登校前や夜の寝る前、学校の休み時間など、使える時間を勉強に総動員をした。週三日だった登塾も気が付けば、週六日にまで増え、塾がまるで「第二の家」のようになっていた。無論、その生活は楽なものではなく、むしろ辛いものだった。過去問を解き、点数の低さに絶望する日もあった。それでも自分を信じ続け、入試当日を迎えた。自分にはできると最後まで自分に言い聞かせた。その結果、桐朋高校に無事合格することができた。
今、この受験という一つの「物語」を振り返ると、そこにはたくさんの困難や試練があった。それを乗り越えられず、挫折しかけた自分がいた。それを励ましてくれた友人がいた。授業が終わった後も夜遅くまで勉強に付き合ってくれた塾の先生がいた。毎日私を送り出し、待っていてくれた家族がいた。そして、最後まで自分を信じ続けた自分がいた。私は、「受験」というものをこの一言で締めくくりたい。「信は力なり」
最後の言葉、響きます。
「最後まで自分を信じ続けた自分がいた。」
ドラマのようです。
ありがとう。
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