みなさんこんにちは志學舎多摩センター教室の秋山です。
 
さて、イギリスでは現在新たな首相を決める党首選が行われています。イギリスは日本ととてもよく似た議員内閣制を採用しており、議会の信任に基づいて内閣が存立しています。そのため、下院の与党の党首が首相となります。今回は、現在の首相であるジョンソン首相が相次ぐ不祥事によって辞任に追い込まれたことによる選挙です。
 
ジョンソン首相は裕福な家庭に生まれ、名門高校に通い、オックスフォード大学を卒業している典型的なエリート層に属しています。ロンドン市長や外相を歴任したのちイギリスの首相になりました。ボサボサの髪はエリートである自分のイメージを親しみやすいものに変えるためであるそうです。
 
そんなジョンソン首相は先日、首相として最後の答弁をしました。その中の一つにとても心に響いた言葉があったので紹介させてください。以下の言葉は自身の後継者への助言として発言したものです。
 
“Focus on the road ahead. Focus on the road ahead. But always remember to check the rear-view mirror.”
 
日本語に訳すと以下のようになります。
 
「前方の道に注意すること、でもいつもサイドミラーを見ること。」
 
はっきり言うことははっきりと言い、よくジョークを交えて答えるジョンソン首相の発言は時に反感を買うことがありましたが、リーダーとして引っ張り力は日本ではなかなかないものでした。そしてＥＵ離脱やコロナ危機、ロシアのウクライナ侵攻といった難しい時期に首相となり、持ち前の決断力と行動力で数々の功績を残し、イギリスを前に推し進めてきました。しかし最後は自身のスキャンダルによって閣僚などの政権幹部が次々と辞職してしまいました。そんな自身の首相生活を踏まえた忠告だったのかもしれません。
 
自分も時に自分自身を客観視できないことがあるため、とても共感しました。
 
この答弁ですが、ほかにも興味深い発言がたくさんありました。YouTubeで視聴できるので是非見てください！（イギリスの議会の雰囲気と日本の議会の雰囲気の違いにも注目です！）
 
皆さんもときには自身のサイドミラーを確認してみてください。