中学受験
[中学受験]間違うことを歓迎しよう!
[教育誌から]シリーズより
今回のテーマ「間違うことを歓迎しよう!」
◇子どもを持つお母さんのよくある習性の一つに、間違いを恐れるあまり、ついつい口を出してしまうということがあります。
子どもが失敗しないように、間違わないように、必死に注意をし、確認をとり、念を押して子どもを幼稚園へ、学校へと送り出す。そして、幼稚園や学校から帰ってきたら、失敗をしていないか、間違いをしていないかと確認し、失敗をしてしまったり、間違いをしてしまったりしていたら、ついつい叱ってしまう、そんな習性です。「あれほど言ったのに、なぜ失敗をしちゃったの!」と。
◇人生には、失敗がつきものです。特に、子どものうちに失敗をさせ、間違いをさせ、その失敗や過ちから学ぶ習慣を身につけさせたほうが本当は良いのですが、「大人になって、失敗しないように、間違いを犯さないように」と思って、子どものうちに失敗や間違いを注意し、叱ってしまう。そんな習性を捨てることが重要です。
◇そのような親心も分からないではありませんが、お子さまの長い人生を考えた時、自分で失敗や間違いから学ぶ習慣を身につけさせることの方が、一生お母さんが注意をし続けなければならない環境を作るよりも、よっぽど良いと思うので、ぜひ、この習性を捨ててください。
A雄君: 今日学校でB雄と喧嘩しちゃってさ、頭にきたよ!
お母さん:どうしたの?いつも仲良くしているじゃない。
A雄君: B雄がむかつくんだよ!ふざけやがって!
お母さん:随分怒ってるわね。何があったのよ。
A雄君: 何があったか!思い出したくもないよ!
お母さん:たまには喧嘩もいいかもね。
A雄君: いいわけないじゃん!喧嘩なんてしない方がいいに決まっているよ!
お母さん:そうよね。喧嘩は辛いよね。喧嘩にならないようにするのは、どうすればよかったのか、ちょっと考えてみてもいいかもね。
◇本来なら、喧嘩なんてしちゃいけないでしょ!というところが、そこをぐっと我慢して、A君が上手く言葉に出来ないような感情を聞いてあげることが出来れば、A君は失敗から学べるようになるかもしれません。そして、喧嘩を次にしないようにするための「促し」をしてあげれば、ばっちりです。
◇失敗や間違いは、それを犯した本人が一番悔やんでいるのですから、ほっておけば自然と何が失敗の原因なのかを学ぶようになるものです。それでも気が付かなければ、先の促すようなコミュニケーションを根気よく持つことです。失敗や間違いを前もって奪うことだけはしないようにしたいものです。
『間違うことを歓迎しよう!』
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