こんにちは、東進衛星予備校日野豊田校の細川です。
 
今回は、京都大学OCW(オープンコースウェア)閉鎖という事象を扱っていきます。
 
OCWとは？ という方が大半でしょうか。オープンコースウェアという名前が表すように、京大教授陣の講義や公開講座、シンポジウムといった映像を無償公開する機構(仕組み？) が京大OCWです。京大生であろうとなかろうと、京大はおろか京都や関西に何の縁のゆかりもない人間であっても誰でも、等しく京大の高等レベルの講義群を視聴可能であるシステムなのでその価値は非常に大きいと言えるでしょう。現在これら動画群はYoutubeの「Kyoto-U OCW」チャンネルで公開されており、チャンネル登録者数も10万人と中々の規模になっています。一本の動画当たりの再生回数は所謂Youtuberの動画と比較すれば劣りますが、動画の学問的な質や学問分野の幅広さに鑑みれば問題ないでしょう。

 
この京大OCWが、その運営母体である京都大学高等教育研究開発推進センターの９月での廃止に伴い、同センターが所掌していた大半の業務を終了することの一環で閉鎖に追い込まれたということです。追い込まれたというと被害者面するかのように見えますが、実際京大OCWも「本学のOCWがこのような形で失われることは残念でなりません」との声明を出しています。
 
私自身も動画チェックしてみたのですが、どうしても再生数の低さは目についてしまいます。折角動画をアップロードしても再生回数が伸び悩んでしまえば動画公開の意味合いが曖昧になりますし、経費がかさむ点も無視出来ないでしょう。そういった事情もあってのセンター廃止やOCW閉鎖なのだと推察されます。一方で、誰でも簡単に高等教育にアクセスできる機会の剝奪でもあるので、仕方ないよねと簡単に割り切れる問題でもありません。皆さんはどうお考えでしょうか？
 
京大OCW閉鎖後も一定期間は現在投稿されている動画を閲覧することは可能であるとのことですが、運営母体が無くなる以上いつまでその状態が保たれるのかも分かりません。一先ずは事の趨勢を見守るほかないでしょう。
 
今回は以上になります、閲覧誠に有難うございました。