コラム
7月24日 今日は何の日
こんにちは。志學舎本部の岩田です。
今日は7月24日。さて、今日は何の日でしょうか。
ヒントは。
カッパの日? 正解は。
「河童忌」(かっぱき)。作家・芥川龍之介の命日をこのように呼んでいます。
芥川の有名な作品「河童」。
手元にある「河童」の一説を少し引くと、
「三年前の夏のことです。僕は人並みにリュック・サックを背負い、この上高地の温泉宿から穂高山へ登ろうとしました。穂高山へ登るには御承知の通り梓川を遡(さかのぼ)る外はありません。」
こうして歩き始めるも、朝霧がどんどん深くなるばかり。一度は引き返そうかと考えた末、
「『ええ、一そ(いっそ)登ってしまえ』-僕はこう考えましたから、梓川の谷を離れないように熊笹の中を分けて行きました。」
そして、この後、河童と遭遇して追いかけていきます。そして、河童を捕まえたと思った瞬間、穴のようなものに落ちて深い闇に転落してきます。この時、
「が、我々人間の心はこう云う危機一髪の際にも途方もないことを考えるものです。僕は『あっ』と思う拍子にあの上高地の温泉宿の側に『河童橋』と云う橋があるのを思い出しました。」
やがて気を失ってしまいます。そしてこの後、河童たちの世界で暮らすことに。。。
ここから先はぜひ原作をお読みください。
さて、
これが長野県の上高地にある「河童橋」。この写真は先日訪れた際に撮ったもの。橋の奥に見えるのが3000m級の山々が連なる穂高連峰(ほたかれんぽう)。この川は梓川(あずさがわ)。標高3180mの槍ヶ岳を源としています。
ちなみに、この梓川は、ここから下流に進むにつれて「犀川(さいがわ)」→「千曲川(ちくまがわ)」→「信濃川(しなのがわ)」となって新潟県から日本海へ流れていきます。信濃川は水系全体で367km。ご存じの通り、日本一長い川です。
この河童橋から梓川右岸を少し上流に進むと、こんな感じです。
文中に出てくる「熊笹」(くまざさ)が今でも広がっています。
この辺りは、
岳沢湿原(だけさわしつげん)といって、このような風景も広がっています。もしかしたら、芥川自身もここを歩いたのかもしれませんね。水の中からひょっこり河童が姿を現しても不思議ではない気もしないではありません。
どれも私の好きな風景の一つです。
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